
"ソレとアルバの涙の雫が
また命を注ぐ"
ERBALUCE di Caluso
エルバルーチェの伝説
ある昔丘があり
大きな大きな氷河からつくられ
湖や森の妖精たちが
夜や太陽や月や風や星と一緒に
崇拝されていた。
アルバは日の出 の神で
いつもの様に川辺で横になっていたら
ある日、雲の隙間から
アルバを見つめていた太陽ソーレが
彼女の美に 心奪われ
恋に落ちる。
けど会えるのに難しい二人、
時間、テンポが邪魔をする
ソーレが出てくるときは
アルバは消える。
常に追いかけっこ状態で不安状態
星や月や母なる大地
空のみんなが心配。
月のルナ、ソレの妹が解決を思い浮ぶ。
ある日ルナは空を去らず、
ソレが出てくる道で待ち伏せし、
来たときに彼を隠し
地球にきたアルバと出会えるようにした。
二人の愛はカルーゾの
高い丘を囲み、
「日食だ。」と賢者は言う、が
伝説は「愛する夢が叶っただけだ」と言う。
そしてその愛の間に生まれたのは赤ちゃん
目は空の様に青く、肌は霧の様に白く、
長い髪は太陽の光線のよう。
優しく尊く
名前はアルバルーチェ。
彼女の美は町中有名になり
カルーゾから遠いところまで知り渡り
毎年、毎年
猟師、農民、漁師、牧師、
皆が土地で採れた果物や野菜、
捕らえた獲物、
バスケットに入った新鮮な出来立てチーズを持ってきた。
わいわいお祭りで物々交換
美しいアルバルーチェにはプレゼント。
白い白鳥に乗って湖を渡るアルバルーチェ。
ただしある日突然
全てを支配するイッパ女王が言った
もっともっと耕す土地が欲しいがこの湖だけでは足りない、
緑の川や透き通ってるな水をなくせば
もっと種を撒ける。
水路を作るのは大変な仕事、
水の流れを止め
悲劇な仕事
水の流れを止めると全て沈んでしまう
死を撒いただけ。
悲しいアルバルーチェ
普段は泣かないのに
枯れ果てた森の中へと入る
前は緑の川辺で遊んでいたのに
涙がポロッ。
ソレとアルバの涙の雫が
また命を注ぐ。
枯れた枝が逞しいツルとなり
甘い、黄金のぶどうの実がぶら下がる。
皆に送る神からの宝、
これでエルバルーチェの葡萄が生まれた。
心の中には父ソレの光
そして優しい母アルバ
毎朝カルーゾの丘の上から
顔を出す。